2012年6月10日日曜日

第1回「体験しよう!音楽レッスン♪」開催

さあ、第1回目の講座「体験しよう!音楽レッスン♪」の始まりです!

会場は、新館5階の講堂です。普段は礼拝に使っている講堂ですが、音楽ホールとしても、とてもいい設備が整っているそうです。この日は、石の教会の響きを再現した設定がなされていました。


講座を担当してくださるのは、静岡英和学院大学コミュニティ福祉学科の山田美代子先生です。大学の授業では、音楽や音楽療法を担当されています。明るく楽しい山田先生の雰囲気に、会場もアッという間に楽しいムードに包まれました。

軽く体を動かしながら、音楽の世界に入っていきます。



会場を広く使って、それぞれ好きな位置で、好きな楽器を奏でます。



見たことのないような不思議な楽器、聞いたことのない音を出す楽器に、受講生の皆さんは目を輝かせていました。


講堂の前と後ろで分かれて、交互に演奏し、鐘(カリヨン)の響きを表現しました。


受講生の皆さんが、ステキな音を響かせている間に、なんと雨が止み、青空が顔を出していました!
休憩時間には、講堂からテラスに出て、静岡市内を一望できる景色を楽しみました。




休憩の後は、今日、体験したことをもとに、音楽についての講義を受けました。




最後は、「トーンチャイム」という、軽く振るだけで音が出る楽器を使って、「ジュピター」と「世界にひとつだけの花」を歌いながら、演奏をしました。最後の曲が終わっても、「もっとたくさん歌いたい」、「合奏したい」と、アンコールやリクエストが出るほどの好評ぶりでした。


惜しまれながらも好評のうちに、第1回目の講座は終了時刻を迎えました。
そして、お約束の集合写真です。気持ちのいい音楽に触れて、みなさん、とてもいい表情で写っていますね。

山田先生、楽しい講座をどうもありがとうございました。

受講生のみなさん、参加してくださってありがとうございました。皆さんの楽しんでいる姿にスタッフ、サポーターも、元気をもらいました。

講座を支えてくれた、サポーター、スタッフの皆さんもお疲れ様でした。第1回目の講座も無事に終了することができ、いいスタートを切れましたね。

これからも、もっともっと楽しくて役に立つ講座を、受講生のみなさんにお届けできるよう頑張っていきたいと思います。

2012年度 はぴねす☆EIWAカレッジ スタート!

2012年6月9日(土)、2012年度のはぴねす☆EIWAカレッジがスタートしました!

 昨年度から、コミュニティ福祉学科では、知的障害のある方を対象としたオープンカレッジ、「はぴねす☆EIWAカレッジ」を開催しています。有志の学生のスタッフが中心となって、春休みから準備を進めてきました。いよいよ本番当日を迎え、スタッフ一同ドキドキ、ワクワクした気持ちで、受講生のみなさんをお迎えしました。


 お天気はあいにくの雨でしたが、受講生の皆さんは、元気いっぱい。昨年度もこの講座に参加してくださった方とは、久しぶりの再会です。あちらこちらで、再会を喜ぶ声が聞こえました。


 この日参加してくださった方は、18名。そのほかに、グループホームの世話人さんや、作業所の職員さん、ご家族の方などが一緒に参加してくださいました。
実は、今年度の講座は募集を開始してすぐに、全4回分が定員を満たしてしまうという盛況ぶりでした。皆さんの、はぴねすにかける期待を感じます。


さて、第1回目の講座に先立ち、新館1階ラウンジにて、開講式を行いました。


 開講式が始まる前は、このように(↑)学習サポーターが、受講生の皆さんを席についてお待ちしていました。いらした方から、名札やファイルに名前を書いたり、サポーターと自己紹介をしたりして、式が始まるまでの時間を過ごします。



いよいよ、開校式のはじまりです。学長先生からの歓迎のメッセージが読み上げられました。




はぴねす☆のスタッフも壇上にのぼり、自己紹介をしました。
受講生のみなさんが、とても温かく迎えてくださったので、スタッフの緊張も飛んでいったようです!


 開講式では、大学生活についての紹介もします。スタッフの一人が、ある日の様子をスライドにまとめて紹介してくれました。「大学の授業は、90分間です。」というと、会場から「えー!長い!」と驚きの声が。学内にコンビニや食堂があることも、驚きだったようです。
 授業やサークル活動の様子も、写真で見ることができ、少し、大学をしってもらうことができたのではないでしょうか。


開講式の中では、年間の講座の説明や、当日のスケジュールの説明も行います。1年間、1日の見通しを立てることで、受講生の方たちに安心して参加してもらうことを狙いとしています。




開講式の最後には、アイスブレイクを行いました。グループごとに、しりとりをし、その言葉の数を競うというものでした。みんなで一つのことにとりくむことで、参加者同志の距離もグッと縮まりましたね。お互いの顔と名前がわかり、打ち解けきたところで、開講式は終了しました。

一旦、休憩をとって、いよいよ第1回目の講座「体験しよう!音楽レッスン♪」の始まりです!!

次回は、音楽レッスンの様子を紹介します。


2012年4月30日月曜日

2012年度 学習サポーター養成講座 開催

ニャンコ先生です!

2012年度になり、「はぴねす☆」も新しいメンバーとともに、新しい講座づくりに忙しい毎日を送っています。

今日は、6月から始まる「はぴねす☆EIWAカレッジ」を一緒に盛り上げてくれる学習サポーターを養成する講座『来て!見て!感じよう!~知的障害者の世界~』の様子をお伝えします。

講座は、4月28日(土)13時から静岡英和学院大学のN201教室で行われました。


学外から来てくださる方もいらっしゃるので、キャンパス内には案内板を用意しました。
そして、スタッフたちは朝10時から集合して、準備万端、本番に備えています。


見てください!この( ↑ )美しい資料の配置!!スタッフの気合が感じられます。

さあ、いよいよ始まりました!
会場には、浜松からやってきてくれた高校生や、ホームページをみて駆けつけてくださった方、本学の学生など約40名が集まってくれました。


まずは、実行委員長の松浦さんから、オープンカレッジについての説明がありました。オープンカレッジとは、大学の持っている資源を生かして地域に貢献する取組のことをいいます。知的障害者を対象としたオープンカレッジは、全国的に見てもまだまだ実施されている地域が少ないのが現状です。本学では、「はぴねす☆EIWAカレッジ」という名称で、昨年度から本格的にスタートしました。

次に、ニャンコ先生から、知的障害について簡単な説明をしました。
「理解度チェック」と題した7つの質問と解説で、理解を深めた上で、体験コーナーへとつなぎます。
この体験は、厳密に言うと、知的障害そのものを体験するものではありません。しかし、知的障害があることによって、多く体験するであろうシチュエーションを体験することで、障害のある人の気持ちを理解するきっかけにしてもらうことが狙いです。

今回の体験は二つのコーナーから成り立っています。
一つ目は、「言葉がつたわらないって、どういうこと?」です。
これは、まったく言葉がわからない環境に放り込まれたら、どんな気持ちがするかを体験してもらうコーナーです。
参加者の中から1名の方に協力をお願いして、一旦教室の外に出ていてもらいます。その間に、なんと教室は「ピカピカ王国」に変わってしまいます。「ピカッチ」と「ピカリン」という二人のキャラクターが登場し、「ピカ語」で会話をします。会場の皆さんも、二人のやり取りを見て、ピカ語を理解できるようになりました。
そうです!「ピカピカ王国」では、「ピカ語」が公用語、ピカ語以外は使用禁止なのです。

すっかり設定が変わってしまった教室へ、何も知らない協力者の方が戻ってきます。
「ピカリン」に「ピカピカ」と話しかけられ、戸惑う協力者。
何かを頼まれていることはわかるけれども、何を頼まれているのかまではわかりません。


途中から、「ピカッチ」も応援に駆け付けます。二人がかりで、何かを伝えますが、一向に通じません。だんだん興奮して、ピカッチとピカリンは、早口でまくしたてます!
協力者の方は、不安そうな表情をしていますね。


ジェスチャーや、絵を用いることで、何とか訴えが通じて、ピカリンは探していた軍手を見つけてもらうことができました。よかったよかった。
協力者の方には、どんな気持ちになったのか、感想をお聞きすると…
「何を言っているのかわからなくて、不安な気持ちと、相手に対する申し訳なさを感じました。もし、こういう状況が続くとしたら、あまり人と話したくなくなるし、同じような仲間とばかり一緒にいるようになると思います。」とのこと。
私たちも言葉のわからない外国にいったら、同じような気持ちになることでしょう。

相手の不安な気持ちを理解した上で、ゆっくり、はっきりとしゃべることを心掛けたいですね。
また、身振り手振りを用いたり、絵や写真、実物などを使うと、より理解がスムーズになります。

そして二つ目の体験は、「どうしてうまくできないの?」です。
知的障害をもつ方の中には、指先を使う細かい作業が苦手な方もいます。また、障害の特性から、子ども扱いされやすく、自分でやりたいと思っていても、お世話をされてしまうことが多くあります。
自分でやりたいのにできない、お世話されてしまう人の気持ちを疑似体験するコーナーです。

この体験は、軍手をブカブカにはめた状態で、折り紙で鶴を折ります。制限時間は、2分間です。
普段は、楽々折れる折り紙も、軍手のせいで思うように折れません。


みなさん、苦戦しているようですね。周りでは、はぴねす☆のスタッフが「急いでくださいね~」「早く早く!」と、声をかけて回っています。ラスト10秒は、スタッフ全員でカウントダウン。すごいプレッシャーです。そして、あっという間に、タイムアップ。最後まで鶴を折れた人はいませんでしたね。


一生懸命、取り組んでいるのに、イライラした態度でせかされたり、せっかく折ったものを「汚い」と言われたりしたら、誰だって悲しいし、嫌な気持ちになりますね。
この体験を通して、うまくできないことがあっても、周囲はゆったりとした気持ちで待つこと、また、できることは自分でやってもらい、できないことだけお手伝いをすることが大切だということを、皆さんに感じてもらえたことと思います。

なかなか濃厚な1時間でしたね。ここで20分間の休憩に入りました。
実は、休憩にもこだわりがあります!
学生ラウンジに飲み物とお菓子を用意したのですが、ここで提供しているお菓子は、障害のある方が働いている施設で作られたクッキーなのです。雨の中、スタッフが買い出しに出かけて用意をしたのものです。


とってもおいしいと好評で、あっという間になくなってしまいました。(ニャンコ先生は1個しか食べられなかったデス。)
みなさんに、喜んでもらえてよかったですね。

さて、休憩を終え、後半戦のスタートです。
体験コーナーのまとめとして、「当事者が支援者に求めていること」について、ニャンコ先生からお話をしました。その中で、障害のある本人が声を上げている運動や、カナダの身体障害のある方が作った「支援に関する32か条」などを紹介しました。


写真は、「支援に関する32か条」の1番目です。「障害を、問題として見ないでください。」と書いてあります。その他にも、「う~ん…」と考え込んだり、「ハッ」とするような文言が、この32か条の中には並んでいます。ニャンコ先にとっても、この32か条は原点に立ち返らせてくれる、とても大切なものです。
参加された方の心に、きっと響いたことでしょう。

そして、本日の目的の一つ、学習サポーターについての説明がありました。


スタッフから、自身の経験をもとに、どんな場面でどんな支援を行うのか、具体的に説明しました。
サポーターは、
①教室やトイレ等への移動の支援
②講座の内容が理解できるようサポートする学習の支援
③他の人と仲良くできるように働きかける橋渡しの支援
④自信が持てるように働きかける精神的な支援
などを行います。

最後は、スタッフによる挨拶で幕を閉じました。


参加してくださった方へのお礼の言葉と、「はぴねす☆EIWAカレッジ」への参加呼びかけがありました。

参加者アンケートの結果では、多くの方がオープンカレッジや知的障害についてよく理解できたと、高い評価をいただきました。また、「参加してよかった」「障害について考えるきっかけになった」「スタッフの動きがきびきびしていてよかった」といううれしい感想もありました。
参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

また、はぴねす☆スタッフのみなさん、お疲れ様でした。

6月よりスタートする講座もお楽しみに!

2012年3月6日火曜日

はぴねす☆EIWAカレッジ 2011年度活動報告会 開催!

ニャンコ先生です。

先日、速報でお伝えした「はぴねす☆EIWAカレッジ2011年度活動報告会」を、今日はじっくり内容を紹介しながらお伝えしたいと思います。

コミュニティ福祉学科では、本年度から地域で暮らす障害のある方を対象に、大学で学ぶことで豊かな生活が実現できるように支援する講座「はぴねす☆EIWAカレッジ」をスタートさせました。
企画は学科の教員が担当し、実際の運営は有志の学生による実行委員会「はぴねす☆」が行っています。はぴねす☆のスタッフは、コミュニティ福祉学科の3,4年生が中心でしたが、徐々にその輪が広がり、1年生や他学科の学生もスタッフに加わってくれるようになりました!

今回の活動報告会では、新メンバーも役割を担って頑張ってくれました。

こちらは新館入り口で、参加者を出迎えるスタッフ。早くいらっしゃる参加者の方もいるので、会が始まる1時間前からスタンバイしています。

こちらは、バス停組。
お一人でいらっしゃる参加者もいるので、大学前のバス停でスタッフが立って案内をしています。バスから、この顔とスタッフポロシャツが見えたら降りてくださいね~。
まだ寒いこの季節、案内係のみなさん、大変でしたね。お疲れさまでした。

さて、会場に戻りましょう。
今回の活動報告会の目的は、カッコよく言うと「1年間の活動の成果と課題を共有する」ことです。
つまり、1年間の講座を振り返って、何がどう良かったのか、来年度はどんな講座にしたいかと、みんなで話し合う会、ということです。

まずは、緊張をほぐして話し合いができる土壌をつくるために、アイスブレイクを行います。
1年生の新メンバーと3年生のベテランスタッフがペアになって、アイスブレイクの進行を担当しました。
1年生のドキドキが伝わってくるようです!
先輩にフォローしてもらいながら、なんとか無事役割を果たしました。こうやって経験を積んで苦手なことも克服していきましょうね。
さて、アイスブレイクの内容は、大きな紙に好きなひらがなを一文字書いて、他の人が持っている文字と組み合わせて言葉をつくる、というものでした。「二文字の言葉をつくってください!」と司会が声をかけると、みんな一斉に動き出して、紙を見せあって言葉ができないか考えます。ゲームの中に、協力し合う要素があるので、必ず誰かと話し合う場面が生まれます。

コチラ↑のペアは、「し」と「ま」で「島」という言葉ができました!
このようなゲームを通して、参加者同士が会話をし、身体を動かして、和やかな雰囲気が生まれました。

次は、いよいよ昨年度行った4回の講座の内容を振り返っていきます。
学科ブログでもお伝えしていますが、2011年度は「暮らしを豊かに~こころとからだの健康づくり~」をテーマに、①レッツダンス!、②やる気スイッチを探そう!③笑顔をかこう!とろう!、④「おいしさ」の秘密~ヒトの味覚と食文化、の4回の講座を行いました。

それぞれの講座についてスタッフがスライドを使って、勉強した内容や講座の様子を紹介していきました。発表を担当したスタッフは、報告会直前までニャンコ先生にダメ出しをもらいながら、眠い目をこすりながら発表の準備をしてくれました。その甲斐あって、とてもいい内容の発表だったと思います。

発表を聴いた後は講座ごとに、わかったことや良かったこと、担当の先生についてのアンケートを記入します。参加者自身が、講座を評価することは、とても大切なことですね。4回の講座のアンケートを記入したら、その結果を踏まえて、自分自身にとって一番よかった講座は何だったのかを考え、1位を決めます。
よ~く考えて、自分にとって最も良かった講座に手をあげます。スタッフの予想では、身体を動かすダンスや、写真の講座が圧倒的に評価が高いと思っていたのですが、結果は意外なものでした。4つの講座それぞれに票がバラける結果となりました。

ここまでで第1部が終了です。
次は、休憩をはさんで第2部、グループでの話し会いとなります。

休憩の様子を、少し紹介しましょう。

休憩スペースには、第3回講座「笑顔をかこう!とろう!」で作成した作品を展示しました。初めて参加してくださった方も、興味深そうに見てくださいました。(一緒にやると、もっとおもしろいですよ~~。)
作業所で作ったクッキーと飲み物で、喉をうるおし、ホッと一息の時間を持ちました。

さあ、休憩の後は第2部です。第2部はグループワークが中心になります。
同じ講座を1位に選んだ人どうしで集まって、その講座の「何がどう良かったのか」について話し会います。
話し合いの時間は30分。一人ひとり意見をいい、その意見を書記係がどんどん付箋に書いて模造紙に張り付けていきます。意見が出尽くしたら、今度は付箋を見ながら、似た者同士をまとめてカテゴリー化します。カテゴリーにはタイトルをつけ、カテゴリー同士の関係性についても記入します。すると、何が良かったのか整理された状態で図になるという訳です。(この手法はKJ法といって、相談援助演習の授業などでよく使われる手法なのです。)

どのグループも沢山意見が出ているようで、30分では足りないくらいでした。
しかし、ちゃんと意見をまとめて発表してくださいました。

発表の一番目は、レッツダンスを選んだグループでした。参加者自身がマイクをもって話し合いの結果を発表してくれました。
レッツダンスの良かったことは、「人と一緒に行動したことが楽しかった」「身体を動かすことが好きなので良かった」「またやりたい気持ちになった」「新聞に紹介され、沢山の人に知ってもらえたことが良かった」という意見が出ました。そのほかに、来年度に向けての要望も発表してくださいました。

2番目は「やる気スイッチをさがそう!」のグループです。

心理学という少し難しい内容の講座でしたが、参加された方からは、「やる気が出る方法を学べた」「心理が役立つことがわかった」「勉強になった」など、「生活が楽しくなる方法が学べてよかった」という意見や、「グループワークで話し合えたことが良かった」という意見が出されました。それから、「先生が優しくて美人で良かった」という意見もありましたよ。

3番目は「笑顔をかこう!とろう!」のグループの発表です。

「笑顔をかこう(絵)」では、「初めて大きな紙に絵を描く経験ができて良かった」、「一人ひとりの絵が一つの大きな作品になったのが良かった」、「雰囲気が良くて集中できた」という意見がありました。また、「笑顔をとろう(写真)」では、「ポラロイドカメラを初めて使った」「撮った写真をすぐ見られるのが良かった」「写真を通して話しかけられるのが良かった」「写真を通して仲間ができるのが良かった」とのことでした。。
講座を通して、「絵の場面は集中して、写真は動いてとメリハリがったことが良かった」、「大きな紙や絵の具、ポラロイドカメラなどの新しい道具を知ったこと」、「道具を通してコミュニケーションが生まれたこと」、「その結果として笑顔が生まれたことが良かった」という、とてもいいまとめをしてくれました。

最後のグループは「おいしさの秘密~ヒトの味覚と食文化」のグループです。

こちらのグループでは、「インタビューゲームで沢山の友達の意見を聞けた」「グミの実験が面白かった」「うま味を発見したのが日本人だと初めて知った」「出汁の種類と味についてわかった」などの意見がでました。どの意見も最終的には、「新発見」につながり、それがとても良かったとのことでした。

4つのグループの発表のあと、レッツダンスを担当して下った鍋谷先生が会場にいらしてくださったので講評をいただきました。

鍋谷先生からは、二つのお話がありました。
鍋谷先生が講座の中で伝えたかったことの一つは、「学ぶことは新しい事を発見することであり、とても楽しい事である」ということだったそうです。これについては、グループ発表の中で、みなさん自身の言葉で発見の喜びが語られていました。参加者の方が、ちゃんと理解していることは素晴らしい事です。
そして二つめは、「大学で学ぶということは、みんなで学ぶということ」です。勉強は一人でやっていると辛かったり、発見が限られます。しかし、みんなで協力し合って学ぶことこそが、大学で学ぶ意義であり、学びをより豊かにしてくれるのです。この2点目についても、みなさんはちゃんと実践されていて、素晴らしいと思います、とおほめの言葉をいただきました。鍋谷先生、ありがとうございました。

他にも、「やる気スイッチを探そう」をご担当の日比先生から、メッセージをいただいていましたので、みなさんの前で読み上げました。日比先生、ありがとうございました。

3時間にわたる長い報告会でしたが、今年度の成果を実感し、共有することのできるとてもいい会になりました。講座を終える頃には、「来年度もより良い講座をつくっていきたい」と、みんながそんな気持ちになったのではないでしょうか。

参加してくださったみなさん、講座担当の先生方、ご協力いただいた方々、はぴねす☆のみなさん、どうもありがとうございました!


2012年3月3日土曜日

はぴねす☆EIWAカレッジ2011年度活動報告会速報


皆さん,元気ですか?

mokoです.


3月3日(土)静岡英和学院大学新館にて,はぴねす☆EIWAカレッジの2011年度活動報告会が開催されました.

その速報です!

はぴねす☆EIWAカレッジのスタッフメンバーは,「知識は自分を豊かにしてくれる!」を合言葉に2011年度の活動を頑張ってきました.
そこで,参加した人が幸せになる,はぴねす☆EIWAカレッジの2011年度全体を通した活動報告会があったので速報としてご報告.

参加者の皆さんは,11月の講座以来なので,
アイスブレイクからスタート.

アイスブレイクのお陰か,だんだん調子が出てきて,講座の振り返りとグループワークをこなしました.

みんなで,この2012年度の活動を通して,感じたこと,身についたことを意見交換したよ.


みんなが感じていたことは,
「新しいことができた」
「知らないことがわかった」と言うことは,「うれしい」ってこと!
そして,みんなが笑顔になれるってこと!

ただの「お勉強」じゃない「参加した人が幸せになる」をはぴねすのメンバーは目指しているんだね.


幸せになるって,素敵だよね.

そして, はぴねす☆EIWAカレッジ のメンバーも参加者の人たちに,来年度に向けての元気を頂いているようでしたよ.


2012年度に向けた はぴねす☆EIWAカレッジ の活動に期待したいですね.

2011年11月21日月曜日

はぴねす☆EIWAカレッジ 第4回「おいしさの秘密~ヒトの味覚と食文化」開催!

ニャンコ先生です。
すっかり寒くなりましたね。季節はだんだん秋から冬へと向かっていますが、そんな寒さも吹き飛ばすホットなイベントが行われました。
今日は、11月19日に行われた「はぴねす☆EIWAカレッジ」の様子をお伝えします。

今年度からスタートした「はぴ☆カレ」は、地域で暮らす知的障害のある方を大学に招いて、年4回の講座を行います。今回は、その4回目、最終回になります。
4回目のテーマは、コチラ ↓

短期大学部食物学科の木下ゆり先生に講師をお願いし、『「おいしさ」の秘密~ヒトの味覚と食文化』と題して、講義を行っていただきました。
大学内でも木下先生の楽しくて工夫をこらした講義は、とてもわかりやすいと定評があります。
「はぴ☆カレ」でも、参加者の興味を引き出すよう、様々な仕掛けを考えてきてくださいました。
かわいらしいピンクのエプロンをまとった、木下先生はコチラ。↓

さあ、まずはアイスブレイクです。
食にちなんだインタビューゲームをします。
「甘くておいしいものは?」「酸っぱくておいしいものは?」「苦くておいしいものは?」といった6つの質問を会場の人にインタビューして回ります。インタビューをしたら、手元のワークシートに答えと答えた相手の名前を記入します。

インタビューが終わったら、全体でインタビューの結果を発表し合います。
「大好きな人につくってあげたい料理は?」という質問で、会場は大盛りあがり。「肉じゃが」「オムライス」「ホットケーキ」などなど、ステキな答えが飛び出しました。ちなみに、ニャンコ先生は作るより作ってもらいたい派です。

では、いよいよ本題に入ります。
おいしさを感じる仕組みを勉強するのですが、ここでクイズです。

さあ、みなさんわかりますか?
全員で、手元にある○×の札を一斉にあげます。(この○×札は木下先生の私物です。)
3問全部正解した人には、豪華(?)賞品があると聞き、みなさん本気モードです。

正解は、×。うまみを発見したのは日本人ですね。
約100年前に、池田菊苗という科学者が昆布から「グルタミン酸」の成分を取り出し、「うまみ」と名付けたそうです。
この「うま味」の他に、人間が感じる味には、「甘味」「塩味」「酸味」「辛味」「苦味」があるそうです。

次に、味を感じる仕組みを知るために、目を閉じて鼻をつまんだ状態でグミの味をあてる実験をしました。
目と鼻を閉じて、真剣に味見中…。どうかな?わかったかな??
実は、目と鼻がきかない状態だと、味の区別は、ほとんどできないそうです。
参加者のみなさんも、当てるのに苦労していましたね。

今度は、目の前に1~5の番号がついたコップがやってきました。
この中身は、「だし」です。
1~5はそれぞれ、違うものから取っただしです。
選択肢は、「かつお」、「かつお+昆布」、「昆布」、「さばいわし」、「にぼし」の5つです。
この5種類のだしを、色やにおい、味で判断をして、正しく組み合わせるのです。

真剣な表情で、においをかいでいます。
どれどれ、どんなにおいがするのでしょう?

一つひとつ考えた結果を、ワークシートに記入をしていきます。

「だし」そのものは、あまりおいしいものではないので、あまり食が進みません。
しかし、少し塩を加えたり、味噌を加えると驚くほどおいしくなります!!
「オエー!」と言っていた人が、塩を加えたものを味見して「おいしい!」と、まるで逆の反応をしていたり、グループの中では興味深い光景が展開されていました(笑)。
味見の末に、何から取っただしか結論を出しました。

最後に、木下先生から1~5のだしの「素」が何か、正解が発表がされました。「こんぶ」や「煮干し」は正解した人が多かったですね。
また、自分が一番おいしいと感じるだしを発表し合いました。
これは、途中で追加された7番のだし、と答えた人が多かったのですが、実はこの7番は「化学調味料」、いわゆる粉末状の「だしの素」で作られたものでした。
私たちがもっとも慣れ親しみおいしいと感じる味は、化学調味料だったんですね。
すこし考えさせられる結末でした。

そして、木下先生のアシスタント役として講座を支えてくださった食物学科1年生のボーイ&ガールズ(木下先生が講義中こう紹介していたのです。)です。

見えないところで準備や片づけを担当してくださいました。お陰さまでスムーズに講座を進めることができました。どうもありがとうございました!

参加者の方たちは、講座の後は講座に関するアンケートの記入をします。講座をより良いものにするために、毎回記入していただいています。
アンケートの記入の後は、参加者同士のメッセージの記入の時間です。
「講座のしおり」には、毎回の講座の後、お互いにメッセージをかき合うページが用意されています。その日一緒に過ごしたパートナーや同じグループのメンバーにお願いして、書いてもらいます。

毎回、時間が足りなくなるくらいにみなさん熱心にメッセージをかき合っています。
後から読み返すと、いい思い出になりますね。

第4回もとても楽しくて驚きと発見がいっぱいの講座でしたね。
お忙しい中、講師を担当してくださった木下先生、どうもありがとうございました。(夜中の3時過ぎまで煮干しの頭とはらわたを取ってだしの準備をしてくださったそうです!)


今回は、最終回の講座なので、講座終了後に閉講式が行われました。
閉講式では、学長先生からのビデオメッセージや実行委員長のあいさつなどが行われました。
ハイライトは、何といっても修了証書の授与でしょう。

はぴねすのメンバーが手作りした修了証書です。
この修了証書を、1年間講座に参加してくださった受講生の方、一人ひとりに手渡しました。

楽しい講座が終わってしまうことで、涙ぐんでいる受講生の方もいらっしゃいました。また、最後だからとお手紙を書いてきてくださった方もいらっしゃいました。そんな受講生の姿を見て、はぴねすのメンバーも自分たちがやってきたことの意味とその大きさを改めて感じていたと思います。

受講生の皆さん、また保護者の皆さんからも「来年も参加したい」「ぜひ続けてほしい」と沢山の声をいただきました。始めたばかりの小さな活動ですが、みなさんに喜んでいただき支援していただけることをとてもうれしく思います。来年もまたお会いできるよう、一層頑張りたいと思います。

また、このような活動ができたのも、支えてくださった多くの方がたのおかげです。
この活動に関わってくださったすべての方に、心からの感謝を申し上げます。ありがとうございました。

・・・終わると見せかけて・・・
この1年間の講座を振り返る活動報告会を2012年3月3日に実施する予定です。
詳細は決まり次第、ブログやホームページ等でお伝えいたします。お楽しみに~。